1.ROMエミュレーター

今では高性能なシングルチップのマイコンが安価に出回り、手軽に使うことができますが、
40年程前までのマイコンはCPU・ROM・RAM・I/Oなどが別々のチップで構成され、それらを
バスで接続して使用する形でした。
最近この古いマイコンのプログラムの修正の依頼がありましたが、CP/MやMS-DOS上で動く
ICEなどの開発環境はWindowsでは使うことができず途方に暮れていました。
古い道具箱を探したところMS-DOSで使っていたROMエミュレーターを発見し、(図1)
これを参考にしてWindows でも使えるような物を製作してみました(図2)。
アセンブラなどは今でもWindowsで使えるものもあり、早速このROMエミュレーターを試用してみると
意外と快適で、短納期で客先の要求に応えることができました。
これを製品化して、同じような問題を抱えている方々に使っていただきたいと考えています。

      
          図1                 図2



2.昭和レトロなマイコン(MC6800,MC6809)

古い在庫品の整理をしていたところ、MC6803、MC6809、Z80、8085、6502など懐かしいチップがたくさん
出て来ました。ふと当時のことが妙に懐かしくなり、使ってみたくなりました。
 @MC6800
  50年ほど前のこと私が初めて取り組んだマイコンで、思い入れの強い物です。
  在庫数の多いHD63B03XPを使って組み上げ、「MIKBUG」を移植したところ上手く動作しました。
  しかし、あたりまえですが当時のマイコンは随分遅いですね。
 AMC6809
  MC6800を使用してからしばらくすると富士通から「FM-8」なるパソコンが登場し、究極のマイコンと言われた
  MC6809が使われていることを知り、早速使用してみることにしました。会社にはICEなど高級な開発環境が
  ありましたが、個人的には「FM-8」のBUSにI/Oを接続して遊んでいた経験があります。
  命令セットが非常に豊富で柔軟性があり使い易かったため、多くの製品に使用した記憶があります。
  しかし、その後高速高機能なシングルチップのマイコンが主流となり、何時しか使わなくなってしまいました。
  こちらも在庫品のHD63B09PとHD68B50P(ACIA)を使って組み立て、GitHub からASSIST09-6850なるモニターを
  を見つけ、移植してみました。

     
    MC6803マイコンボード           MC6809マイコンボード



3.プログラマブル導通/絶縁チェッカー

  ワイヤーハーネス等の不良はピンのカシメ不良、ピンのさし間違え、半田不良による
  隣接ピンとのショート、、、など、凡ミスによる物が多いのではないでしょうか。
  各ピン間の導通/絶縁を瞬時に調べるチェッカーを開発中です。
  手入力によるプログラムは面倒ですから、自動的に被検査品の導通/絶縁状態を
  調べて、これをマスターデータとして記録する方法が便利かと思います。
  多数の品種を記録できると汎用性が増し、より使い易いのでは?。(100種ていど?)
  検査対象のピン数は128、256の2機種を準備する予定。
  また、パソコンと連携するとより便利に使えるのではないかと考えています。

  
ご意見・ご要望などをお寄せください。
 
             
 
         試作品(192ピン用)          接続治具を使って検査対象のワイヤーハーネスを検査中
 
 
  プリント基板を作製し、量産タイプの試作をおこないました。    「取扱説明書」
  現在、最終チェックを進めています。    → 発売中です。
 
              
 
 
 
 
4.BlueToothインターフェース

  当社ではパソコンに接続して使用するインターフェースを各種開発して参りましたが、
  パソコンから徐々にスマホやタブレットに移行する傾向が進んでいます。
  スマホやタブレットにはI/Oが少なくてWi-FiかBlueToothしか使えないようです。
  Wi-Fiは環境に依存して使い勝手が悪いのでBlueToothを使ってマイコンやセンサーを
  接続できるようなアダプターを計画しました。
 
  BlueToothもクラシカルなものからBLEへの移行が進んでいるようで
  今回は両方のプロファイルに対応したRN4678を使用してみました。

    MicrochipのRN4678使用
 
    RN4678にUSBシリアルインターフェースを付加
 
     ヘビーユーザーのために全ピン引き出し
 
 
 
5.BlueToothオーディオ
 
  最近は音楽を楽しむのにスマホを使っている方も多いのではないでしょうか。
  スマホのスピーカーではサイズの制限もあり、音量・音質には不満もあるかと思います。
  そこでオーディオのスピーカやTVのスピーカからより高音質・大音量で音楽を楽しめるように
  BlueToothオーディオの実験をしてみました。
  使用したチップはいずれもMicrochipのBM62とRN52です。
 
    BM62を使用
 
    RN52を使用
 
  音質はBM62の方がやや勝るかと思いますが、iPhoneで接続できない機種が多い。
  BM62は専用のソフトでオーディオ特性などを調整できるのも魅力ですね。
  RN52は接続に関してはAndroid,iPhoneともに良好でした。

  いずれを採用すべきか悩んでいます。
  接続について情報をお持ちの方は是非お知らせください。
 
 
 

ツール工房有限会社
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・遊びを通じてエレクトロニクスの学習ができるキットを開発中です。
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